日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

(50) 沖縄日記(7) 辺野古Q&A

一年前に「抗議船」に乗せてもらった。ふらっと入り込んでくる人間は警戒されると思った。反基地運動の「最前線」だ。でも所属どころか名前すら聞かれなかった。そこに興味をそそられた。抗議船では「観光客扱い」だったふがいなさもあり、次はカヌーで抗議に参加したかった。

今年は辺野古集落に泊まって、カヌーの講習を受けてきた。帰って知人に話すと、こうした運動に批判的だった。知り合って約10年、つねに穏やかで理性的だった人が、不快感を隠しもしない。驚いたけど、話を聞いてくれる人だったので、良い機会だと思ってやりとりをした。

Q1 反基地運動のバックには中国がいる。

A1 否定はできない。有力な手がかりがある。今回出会った友人の友人のOさん。最近2度逮捕された「大物」だ。高江の基地に侵入した容疑で捕まって出てきたばかり。警察は「人間関係と金の流れ」に力を入れて調べていた。電話とパソコン、そして通帳とカードを押収する。取り調べ係が持っていた「名簿」には、5~60名分の職業・住所を含む個人情報があった。驚くほど詳しかった。つまり、安心していいのではないか。警察や政府は、把握している。あっても「交渉カード」として握っているのではないか。あえて明かさないことで「中国陰謀説」を運動つぶしに利用しているとも感じる。

Q2「日当2万円」をもらっている。

A2 渡航費2~3万円の補助はある。国会デモたけなわのころ参加した集会で募集していた。Oさんは関係者との連絡を制限され活動にも出れない。「手伝う仕事がなくなって収入がない。2万円くれるなら教えて欲しいよ(笑)」。カヌーの講習では、片付けが終わると弁当をもらえた。半日かけて無料で教えてくれて弁当もくれる。「いいんですか?」と聞いたら「2万円じゃなくてごめんね」と笑った。何にせよお金は怖い。現地で日当といえば「国側の警戒船」に払われる、船長5万その奥さんの3万円だ。ウミンチュ=漁師が30億円で漁業権を手放し、反対派を監視するために漁船ごと雇われる。実力行使は公務員の仕事で、漁師さんは船を浮かべるだけ。Oさん「実際寝てるよ。子どもに漁を教えるための時間だったかもしれないのにね」

Q3 辺野古の住民は建設に賛成している

A3「共存」を選んだと言われる。ベトナム戦争当時は賑わったらしい。今も「基地のまち」だった。「坂を下ると古い地区」だと教えられた。古くは漁業と薪炭業の村だった。下ると漁港がある。ぼくが泊まった反対派の定宿「クッション」は、坂の上にある。基地とともに栄えた地区。宿の建物にはタトゥー屋、隣はカレー屋、どちらも米軍人向けの商売で外国人経営(退役軍人かな)。日が暮れて散歩に出かける。賑わっている店は2,3軒。米軍向けのクラブと別のタトゥー屋、コンビニないのにタトゥー屋が2軒以上ある。土曜の夜に、人の出入りがあるのはそこだけだった。基地反対派は地元によく思われていない。そんな話になってOさん「そりゃそうだよね・・」とつぶやく。残念ながら、その真意を聞く度胸はなかった。コロナ収まったらやる(明日やる、より弱い決意)。