日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

ヘルパー・リレー投稿★ケガして1年経ちました。その節はありがとうございました★

GMK(顔面滅茶苦茶)のアラキです。親しくないヘルパーとの交代は少し緊張しますよね。話したことはないけど顔と名前は知っている人。利用者さんの部屋を「いつもより」しっかり片付けて、あいさつする。相手も敬語で返します。

 「あの顔面滅茶苦茶の、アラキさんですよね?」 

人をメチャクチャってなぁ・・(-_-)・・と一瞬思いましたが、これまでケガの説明に苦労していたので「一言でまとめると、それか!」と妙に納得してました。

シフトの穴埋めや励ましの言葉、本当に助かりました。お返しにケガで得た知見をシェアします。手術に12時間もかかりましたが、骨折箇所が多かったためで、一つ一つは単純なケガでした。他人を巻き込んだり、後遺症が残ることもなく、幸運で限られた経験ですが、お役に立てると幸いです。

備えておくといいこと

免許証の近くに連絡先リスト 

警察官も病院スタッフも、まず身分証と「家族の電話番号」を調べます。事故現場と最初の病院と転院先の計3回聞かれました。鼻とアゴが折れているのでうまく話せない。スマホのパスコード、連絡帳アプリは「人の形をしたアイコンです」とか、さらに3,4名分の名前を毎回伝えるのは大変でした。

それでも意識があったからよかった。意識不明でも、財布の中の身分証をかならず探すので、そばに家族や友人の連絡先を書いたカードを入れる提案です。

ヘルメットと自転車保険 

ビートたけし千原ジュニアを例にケガの説明をしてました。「ちゃんと治る。ただし顔面に違和感あり」という、明るい見通しと、厳しい現実の両面を伝えられます(幸い違和感はないようです)。

ジュニア氏はヘルメット着用でケガはまだ軽く、たけしはノーヘルで頭蓋骨が折れて危険な状態でした。自転車とバイクでの死因は断トツで「頭部」です。自転車用というと「通学用」のダサいヘルメットが思い浮かびますが、今のは見た目もいいです。かぶりましょう。 

自転車用の保険には、人をケガさせた時のために入っていて、自分のケガにも一部使えました。診断書を送ると「即」振り込まれるスピード感が心強かった。家の火災保険と自動車保険があれば、だいたい付いてくる特約で、家族も含め自転車事故もカバーされます(要確認ですが)。車を持たない人は自分のケガの補償がないので加入をおすすめします。

厄払い 

事故った時は大厄でした(男40-42歳 女33-35歳)。厄年の病気や事故はよく耳にします。体力が落ち不摂生のツケがたまり病気になる。事故は「油断」ではないかと思います。自分は直前に「ハンドルに物をかけたら危ない。でも、少しの時間だしいいか」と、そのままにして前輪ロック→転倒しました。

そこそこ生きてきて「まずいな」と気づくことはできる。ただ、そこそこ生きてきた経験が悪い方に「何とかなる」と油断する。男の厄は解明しました。女性は何ででしょうね。

自分が事故ったら

日本SUGEE! 社会保険(グッドもSUGEE!) 

皆さんも使える「労災」に助けられました。一か月入院して負担はゼロ、休業補償も出ました。障害者運動を近くで見ていて「不十分な制度を改善してほしい」と思っていましたが、今回いい思いをしたのであまり悪いことは言えないな。

あとグッドの業務ではなかったのに独自の制度で休業補償して頂けました。大企業でもなかなか無いサポートだと思います(ヨイショ)。複数の会社をかけもちしている方は、近いうちに国の制度で「副業も」休業補償されるようになります。

Googleタイムライン 

やっと動けるようになったころにグーグルから通知が来ました。「12月の思い出を振り返ろう」。

東久留米の利用者宅を出て、ひばりヶ丘のワークマンに寄って、しばらく停車して(事故)、車に乗って(救急車)順天堂へ行った・・という、分単位のログでした。前後の行動を知りたいときに役立ちます。パニックして細かい時間はあやふや。私は労災の申請に、相手があれば警察の「取り調べ」に使うことも。グーグルマップ→タイムラインで確認できます。

事故直後にセルフィーを撮ったんですが、忘れかけてた時に血まみれの写真も見せられて気が滅入りました。「アラキさんの12月の思い出」とか言って、グーグルさん天然すぎて空気読めない。

身近な人が大ケガしたら

駆けつけたら「二言」 

事故の直後は頭が働かず「短いフレーズ」が頭をループしてました。止められないので「前向きなフレーズ」を思い出してループさせると不安がやわらぎました。「手足は大丈夫だね」という救急隊員の言葉や、警官の「事故扱いにはしませんね」も良いフレーズ。救急治療室では「検査・待機」の繰り返しで、新しい情報は無いまま何時間も過ぎて不安が増すばかり。スタッフの淡々とした「業務」にむしろ安心感がありました。

私の場合は、見舞いの人が近くにいると、お互い不安を増幅させる気がしました。そして不安の大半は「関係者への連絡」でした。情報が無いながら誰かにうまく伝えてほしい。 

なので、

  1. 前向きな一言「頑張って・また来るよ」と、
  2. 「何かやっとく事ある?誰かに連絡しようか」を聞いて、一旦帰る。

家族だけは、病院側が「治療の確認」をしたいと思うので、区切りつくまで残った方がいいと思います。

見舞いにタイミングなし 

ただし「事故直後」と「大きな手術後」の数日間、は除きます。「面会にいつ行けばいいか?」迷うことが多いと思いますが、結論としては「思い立ったら行く」です。本人も「実際に来てみないと分からない」ことが多い(長く闘病してる方なら分かっているかも知れませんが)。

行ってみて調子悪そうなら「滞在時間」で調節する。「きつそうだねー、顔見たから5分で帰るよ」と前置きして、結局30分になる。というのがおすすめです。

手術直後で息苦しくて、横にもなれず一日ベッドに座って「瞑想」してた時に平野さんたちが来てくれました。無理やり話してると血圧が上がって脳に血が行くのか、最初は「早く帰ってくれ」(笑)と思っていたのが、楽しくなって長くなりました。

しんどそうな時はそうでもなく、調子よさそうなタイミングで凹んでいる 

治療が順調な時ほど不安定になる。痛みが減ったぶん、見た目や機能が全然ダメなことが目立ってしまいます。こんなんで医者が「順調」と言うなら、後遺症が残る前提で「治ったこと」になって、退院させられるのではないか。逆に一番へばっている時は、とくに昭和育ちの男子は「苦痛と戦っている自分」に酔っていて精神的には元気です。押しかけて「武勇伝」を聞いてあげれば喜ぶでしょう。

差し込み便器を拒否して、激痛に耐えてトイレで排便した時のスマホのメモ帳に「排便 勝利」って書いていた。

しんどそうに見える所はそうでもなく、どうでもよさそうな所がしんどい(痛いの苦手な人は注意) 

顔中骨が折れましたが意外と痛まなかったです。一番きつかったのは、事故後2,3日「自分の唾液で呼吸困難」、次が手術後の「酸素吸入」でした。溜まった血がカサブタのようにふさいで唾液が気道に行くんですね。加湿してない酸素も痛いし息苦しい。病院としては「治療対象」ではないので、気にはしてくれますが「放っとけば治る」スタンス。呼吸器の病気だけはなりたくないと思いました。

その次は、縫合をした女性医師がすごく丁寧でよかったんですが、慎重すぎて麻酔が切れる。すると痛いんですが、「追加」の麻酔のほうが針で縫うよりもっと痛い。「口まわりに急所が多い」と格闘マンガなどで言いますが、その神経の多い所に長い注射針をずーっと刺して、ゆっくり抜きながら液を流す。書いていても痛い。。

「差し入れ」は何でもうれしいけど

優勝:モバイルルーター(契約済み) 

入院中の心の支えはスマホでした。「はぁ~《タメ息》、俺きらいなんだよねスマホばっかり見てる奴」保谷町在住M崎某さんの口グセですが、これを書くとまた嫌味を言われそうです(笑)。

消灯時間が憂鬱で、寝れない時期は「起床までの9時間をどうするか」が悩みでした。LINEしてSNSを見て回って、オフィスアプリで労災の書類を作って、電子書籍を読んで、頭使うのが疲れたらワンセグでテレビショッピングを見てました。GMKなので人と対面したくないのもあります。

唯一、容量を気にして動画を観れなかったのだけが心残り。暇つぶしの王道「ナンプレ」を姉がくれましたが最初の一題でギブアップ。

新人賞:宅配便 

実力が未知数ながら期待の新人がいます。すぐ必要だけど持ってきてくれる家族などがいない。地方出身の独り身には切実です。外出制限中に食器や着替えを用意するよう言われた時の屈辱感と、後にくる悲しさ。

入院中は「アマゾン受け取り係」を誰かに頼みたかった。配送先をその人にして病室に持ってきてもらう。中身を見ないのでお互い気が楽です。退院後に知ったことですが病院によっては配送先を病棟にしてナースステーションで受け取れるようです。

次に入院した時には活用したい。その前に家族になってくれる人を探したほうがいいかもしれない。そもそもケガや入院はしたくないですね。(繰り返しますが一部の病院に限ります)