日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

やっぱりよかった風の盆

やっぱり行ってきた。

2日続けて参加して、深夜の良いところだけ見てきた。もう4年連続で来ている。毎回、夜が明けて帰ろうとするころには疲れ果てている。「折りたたみ自転車ほしい」と思う。帰りの車では「仮眠」が、4,5時間になって、朝のラッシュに巻き込まれてひどいことになる。


明るくなったな、と思って30分もすれば何事もなかったように普通の田舎町に戻る。徹夜組を迎えにタクシーが走る
八尾の町は細長くて、踊りのある通りを往復すると5,6kmはある。どこで始まるか、どこを通るかも気まぐれで、町をさまよい続ける。10kmくらい歩くんじゃないかな。風向きが変わると、三味線の音がかすかに聞こえたような。そっちへ歩くと屋台でラジカセ鳴らしていたりする。

諏訪町の踊りを見ていない。それを見て帰ろう。諏訪町は石畳で、建築にも規制が入っているのか踊りが見栄えのする場所。深夜0時の、踊り手のいない諏訪町は難民キャンプのようだった。数百メートルの通りに何百人かいて、100人は寝ている。関係者が打ち合わせを始めると、食料が投下されたようにぞろぞろと集まってくる。「やるらしいわよ」「あっ携帯、集合かけるんじゃないの」居たたまれないので、もう帰ろう。

今回も「折りたたみほしい」と思った。そんなこともあろうかとstrida買ったのに。すっかり忘れていた。わざわざ載せていた車から下ろした。理由は「燃費に悪いから」だった。帰りは疲れて高山で4時間寝て朝になり、そこからが大変だった。

「踊りの正面には踊り手の親がいます。(正面側から観られないが)申し訳ありません。」若手が踊りを家族の前で披露するみたいだ。

すこしかしこまった雰囲気で、取り囲む観光客も静かにしている。そんな中で、缶酎ハイを持って酔っ払ったおじさんが、ぼくの前に座り込んでいる。大声でずっとしゃべっている。

女性の踊りでは「きれいだなぁー。なぁ、可愛いよねぇ?」しきりに隣に確認する。「いやーきれいだなー、なぁ?」終わって客が立ち上がると隣の人はどこかへ行った。他人に話しかけてたらしい。

女性で喜んでんのかと思っていたら、男踊りになると拍手して「カッコいいなぁー。ほんっとにカッコいいなぁー。ねぇカッコいいよね?」正直な感想だと思う。相手は無視。正面の関係者席の横なのに大丈夫かな。

踊りが終わると、指笛を吹き始めた。スカスカで全然鳴らないので切ない感じになるが、だんだん鳴り始めて、調子に乗って止めないので迷惑になってきた。

「うるさい!」町の人に一喝される。まだ吹こうとしてる。周囲から一斉に「うるさい!」が浴びせられ、ノックダウンした。

迷惑なおっさんだけど、正直な人だと思った。きれいだしカッコいいんで楽しいけど、締めるところは締める。僕のなかの風の盆のイメージをまとめたような場面でした。