日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

ニトリ

早起きした休日、今日はいい休みにしよう、と思った。

いま一番やらなければならないことは何か考えて、最近できたニトリ豊田店にイスを買いにいく。

安かった。ニトリの中ではグレードの高めなビジネスチェアが約6,000円で、それが展示品ということで4,000円になっていた。とにかく何でも安いと思った。建物もそんな感じだった。質は悪くないが安そう。天井は工場のように配管むき出し。それはよくある。工場にありそうな換気扇がゴーゴー音をたてている。倉庫風デザインではなく、真面目に倉庫にしたんだと思う。

元々のイスは家具のなかで一番大切にしていた。はずだった。竹刀の竹で作った、あぐらがかけてエアコン無しの真夏でもムレないイス。素材の竹は予想以上によかった。デコボコだった面も体に合わせて滑らかなカーブになった。竹刀用にしっかり処理されているせいか、弾力は変わらない。

椅子を作る - http://d.hatena.ne.jp/Araki/
こないだ熱を出して20時間くらい1人で部屋にいて、部屋ばかり見ていた。

昔から「生産性の高い空間づくり」に憧れていた。すぐに気が散る。教室や図書館、職場の事務所など、人が多いとはかどらない。1人の空間のほうが好きだけど、もっとはかどらない。

実家と以前借りていたアパートの和室が苦手だった。畳が怖かった。やらなければ大変なことになることがあっても、少し疲れると畳の重力に負けて寝る。標準の学習机を置くと、広い平面は何かの磁力が発生して高さ30センチくらい物が積もってしまう。

今の部屋にはあらかじめ対策をしていた。高くて、眠いほど登れない、降りると二度寝しづらいベッド。床は、土足の欧米仕様で寝たり食品を置くことはできない。45x120の細長いデスクは、ふつう売ってない。ディスプレイとキーボードを置いたら何も置けない。もし積んでも、狭いので雪崩れるほどにならない。

「平地」は計画的に作っておく。整理整頓できない人だって床に物は置かない良心はある。だからタンスやテーブルの上の平地(台地か)はオアシスのようなもの。でも、人類何千年の家具の歴史になかった。冷蔵庫の上に板を渡して100x60、高さ120cmの台地を作った。それで、侵してはならない本丸の「ベッド大平原」は守られてる。ベッドに飛び込んでアマゾンの箱の角に背中がくいこむ状況にはしたくない。ハード素材からは守られているが、衣類は容赦しないので、これもどこかで書いた壁のフックに「収納」できる。衣装ケース3箱分は「収納」できる。

イスも既製品に合うものがなさそうだった。あまり書くと文句の多いやつに見えるかな。既製品でもいいんだけど、初期設定の怠惰な人間になる。体に合う車いすを探す気持ちです。環境を整えれば、少しは社会に貢献できるかも。でイス。ゆったりしているとゆったりして終わってしまう。ギシギシがたがたの音が苦手。キャスター要らない。エアコン無いのでムレる。

引っ越した当初は、土足にしたのにイスが無かった。小さいカーペットを敷いて正座して、段ボールにのせたパソコンで作業していた。姿勢が悪いので、同じ体勢だと胃腸が悪くなりがち。気分悪いとベッドに移動して本を開くが、寝てしまう。「立ち机」というのもやった。冷蔵庫のことだけど。次は、机を作ったけとイスは無く、大型のバランスボールに座った。これは正座もでき体にいいらしい。でも夏はムレてしょうがない。それで竹のイスを作る。

ずっとイスには恵まれなかったけど、最近気づいたのは、どうやら尻の肉が薄いみたいだ。職場でも自分だけデスクチェアにそこらのタオルでもベッドマットでも布類を挟もうとする。竹のイスも、座る時間が長引くほど布類が増えて竹の意味がなくなってきた。設計の問題も多く、ある座りかただと壊れるので気を遣いながら座っていた。我慢の限界だった。

結局、ただのイスに戻った。ただのイス、だけど展示品なので色は選べず、派手な赤です。長く座ると尻が痛い。これは、イスが悪いのじゃなくて、そういう仕事は向いていない。今の仕事がちょうどいいし、パソコンより外に出よ、ということ。