日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

他あやん

レンタル屋をあまり使わなくなった。いつのまにか、近所の2軒のうち1つは無くなり、もう1つはツタヤに変わっていた。

仕事の帰りにツタヤに寄ったら、気になっていた「サマーウォーズ」が新作に出ていた。会員の申し込みをして借りた。「時をかける少女」は正しくない方法で手に入れたけど、今回は正規の手続きで観た。面白かった。

最近のレンタル屋は、レンタルばかりではやっていけないらしい。中古販売や「貸本」もやる。レンタル部門は新作と海外ドラマで稼いで、あまり古いのは置かない。古い名作とか好きな人はオンラインレンタルを使えばいい。

少しマニアックなものも置いていた梅坪のミルミルはつぶれてしまった。旧作200円で頑張っていたのに。ツタヤはなんと旧作100円だ。でも、あまり選べない。検索する機械があるのは、このへんの地域では初だと思う。良いことは、「無いこと」を確認して探す無駄が省ける。

黒澤明の「酔いどれ天使」と、もう一本借りた。じつは巨匠の名作は意外についていけなくて、オマケで借りた方が面白かった。川島雄三監督の「わが町」という。

わが町 [DVD]

わが町 [DVD]

この変なおっさんが「他あやん」という。「わが町」というのは天王寺の長屋の並ぶ下町。解説を見て少し気になったけど、まったく期待していなかった。酒のサカナに流して、どうせ途中で寝てしまうんだろう。

見てのとおり愛すべきキャラの他あやんに、それは無茶苦茶やろ、と心配になりつつだんだん感情移入し終わったあたりで怖い結末が来る。全体の雰囲気は人情劇で、喜劇でもある。結末も、何かあったわけではなく、ちょっとした親子のやりとりなんだけど、とても怖い。もう一度観るのを迷うくらい怖かった。すごいもん観たなあ。

DVDのクレジットを観ていたら、「栄光なき天才たち」に出ていた監督だと思い出した。ファンサイトを見たら、ほぼ全作品を観た熱烈なファンをして「全50作品のうち20本ちかくが、どうしようもない駄作」と書かせる自由な人らしい。難病に苦しみながら人にはそれを見せず、早くに亡くなってしまう。毎回「栄光なき天才たち」の演出は派手だけど、この回はとくに大がかりだった。このマンガも目の付け所がすごいといつも思う。

ところで、このごろは当時の「スタア」が平均寿命に近づく時期で、闘病や介護の感動ドラマがTVに流れる。感動させようとするので嫌でチャンネルを変える。アルツハイマー症の妻、南田洋子さんへの献身的な・・、あーまたやってる。あれ?

「わが町」の女性たちは美人だな、とくに二役やってた人は演技もいいし。それが南田さんだと後で気づいた。50年前の。さっきまで若かりし頃に見とれていただけに複雑な感覚だ。なんなんだろうこれは。