日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

納屋橋にて

伏見で用事が終わると夜9時になっていた。名古屋高速の下をくぐる交差点は広くて、夜は暗い。それがイルミネーションできれいになっている。

納屋橋から堀川ぞいに歩く。風俗ビルと川をはさんでミュージカル劇場とかある。風俗ビルの向かいに、「唐子車」という祭の山車の倉庫がある。巨大な扉を見に行こうと近づくが、今日はそれほど興味がわいてこない。今日は疲れた。風俗ビルに縦に並んだ看板のなかに、そぐわない「○○共済会」というお堅い事務所がある。こういう状況で働くのはどんな感じなんだろう。

せっかく名古屋に来たのに、すぐ帰るのはもったいない。オフィス街には雰囲気のいい立ち飲み屋がちらほらある。立ち止まって看板を眺めているが、その笑顔の輪に入れない。先月も栄から帰りがたく目を付けたラーメン屋に寄るが、良いことはなかった。麺の切れ端がのどに引っかかって、空咳をすると鼻の奥に移動し、地下鉄に降りるまで行ったり来たりしていた。ズー、ゴホゴホ・・ズー(繰り返し)

けっきょくラーメン屋に入ってしまった。無難だと思った。店も味もましな方のチェーン店だと思う。でも早く店を出たかった。入り口からの風が当たるカウンター席だった。繁盛店らしく、客の目を見ない店員がさっそうとテーブルをぬって歩く。味気ないとんこつラーメンを飲み込んで外に出た。
ラーメン屋のとなりにケバブ屋さんがあって、先に通りかかった時から気になっていた。持ち帰ってビールのつまみにでもしようかと覗いたら、声がかかる。「お兄さん、お兄さん!入って入って」カウンターに座った男3人のうちの1人が手まねきする。酔ってる。「みんな初対面で盛り上がってます。ホラ店の奥さんキレイでしょう」盛り上がってるのは1人だけだけど、店のトルコ女性は美人だった。

うるさいのは餅屋さんだという。店を手伝う美人の弟カーンに「接客がなってない。笑顔を見せろ」と説教する。店の前を人が通ると客引きに飛び出していくけど、怖がって誰も来ない。「こうやって積極的に行かないとだめだ。ジャパンではな」と説教されてカーンは苦笑い。

もちは餅屋ということで気になっていたことを聞く。「もち投げのもちが固いかやわらかいかは地域差があるのか。豊田では固い餅で、知らない人が間違って噛みついていた」「はだか祭の国府宮神社の鏡餅が巨大だった。いくらくらいするのか。米が違うのか」餅屋の答えは「いやいや、そっちはエリアじゃないから」と言うばかりで、もちはエリアの餅屋に、ということに。

「先輩、これは僕のおごりです」と言ってサービスのみかんをくれて、となりのバーに突撃していった。誘われたけど断った。こういうのが欲しかったんだ。こういう「ヒキ」は健在のようでうれしい。