日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

リトルワールド

前回は、寒い時期の平日に行ったので人がいなかった。ゲート前の駐車場にも車はまばらで、のんびり友人たちと集合写真を撮った覚えがある。

「世界の肉料理」という渋いテーマで屋台が並ぶと聞いていたのに、週末だけ開いていたりする。イベントも無く、人気もないので音がない。ネパールの寺では、旗のはためく音だけだった。当時の携帯は圏外で、お土産の「ちょっと世界一周してきました」クッキーも丸きりシャレではない、絶妙な演出だった。

ぜいたくだ、と嬉しいけど、赤字で潰れたら困ると思った。今回はいい天気の日曜日で、下の方の駐車場までいっぱいだった。混みすぎることもなく適正人数だと思う。順番待ちもなく、かといって、いつかの冬のラグナシア蒲郡のように貸し切り状態でもない。あの時はスタッフの方が数が多かった。

焼いて溶かしたチーズを、蒸したジャガイモが埋まるほどかけたもの。ドイツあたりの屋台にあった。このドロドロしたビジュアルは人の食欲をそそるらしく、ぼくが食べるのを見ていた一行が次々に買いに行った。

20人の大所帯で行った。初めて行ったときは半分しか回れず、とても気に入ったので、いつか誰もいない時期に一人で回ろうと企んだ。でも、今回は誘ってもらって良かった。時期を間違えると、悲しい思い出がひとつ増える。

好きなんだけど、ネットで下のような意見を読むと心が揺れる。とくに「私は知識人」という風な書き方をされると弱かった。

明治村とリトルワールド、どちらがおすすめ? - その他(趣味) | 教えて!goo


私は建築の設計をしていたので、あまり偽物とかコピーは好みませんが、人生楽しければよいとも云えますね。。。
明治村にある建物は本来あるべき場所に建っているのが理想ですが、壊される運命にあったものを救った貴重な歴史的建造物です。
その点リトルワールドの方は、中国のシンセン経済特別区近くにもあるように作ろうと思えば何処にでもあるものです。。。
そんな理由で本物を好むようなタイプの学者肌の方には「明治村」、何でも楽しければよいというタイプなら「リトル」ではいかがでしょう。

チリの地主邸には教会が、バリの家にも宗教施設があって、家の中で一番立派な場所だった。バリの家には壁がない。ベッドに寝て見上げる天井に、豪華な細工がしてある。それよりまず壁を作った方がいい、と日本人は思うのだけど、その土地の気候や文化があり、人と人の距離感の違いもある。

リトルワールドに選ばれたものは、目を引く面白いものもあるけど、基本は「家」です。「歴史的建築」はその時代を象徴しているから博物館に保存する。言い方を変えれば、今の時代には居場所がないし、もろくて壊れやすいから保存するしかない。家を設計するのは難しいそうだ。見た目立派に作っても、1日の半分を何年も住めばボロが出る。その土地の風土、文化、人間関係にぴったり合わないと残らない。

すべてとは言わないけど、リトルワールドの多くの家と明治村の庶民が使った建築物は、流行の建築家が作るものとはちがう。その土地の暮らしに最適化されていて、そこの人々が住んで「家」は完成する。土地の人間を、暮らしをぴったり包む家をつくることは、人や暮らしそのものを形にして見せてくれる。異邦人の僕らが入るとズレを感じる。その感覚は本物だと思う。「家」はコピーして大量生産できるほど強い。

この投稿は一見感じ悪いけど、プロフィールを見たらQAサイトに5000件も回答しているすごい人だった。こういう世話好きな人は嫌いではない。でも、これ『テーマパーク「世界之窓」』と比べるのはどうなんだ。

ネットで「現地の人がいればもっと良い」という書き込みがあったけど、だれもいないほうが興味がわく気がする。南米の「フォルクローレ」という音楽の演奏を聞きにいった。この場合、現地のミュージシャンが演奏しているに違いないと思っていた。金山駅で何度か見かけたし。

熱演していたのは、いかにもJAPというメガネの青年だったので笑ってしまった。さっきカエルにコインを投げ入れるゲームの説明をしていたスタッフだ。南米大好きというのが伝わる説明で良い。音大生のアルバイトなのか、演奏は聴き応えがあった。これは偽物だけど、日本人がやるから、かえって楽器や音色そのものに関心を持つ。

現地の人はいないけど、リャマがいた。「小学校の時分に遠足で連れていかれて、退屈の限界だった」という定評がある。その対策だろうか。

Eivis氏の「何でも楽しければよい」は、案外はずしてない。動物もエサも使って、コスプレも使って、子どもから家族連れからカップルまで集める。楽しんで学べるんだからすごい。でも、それだけなら、よくある教育のテクニックの話だけど、ここでは「持って帰ってほしい物は、学習を意識させず、楽しむことでしか適切に学べない」ことを、知ってやっているように見える。かつて子どもでリトルワールドにはまった「卒業生」がどうなってるか知りたい。