日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

「人と出会う」

保育士課程のある学校で、実習先の決まった学生が「実習先を変えてほしい」と指導教員のところへ来た。実習先は障がい児施設だった。「自分は障がい児の仕事をするつもりはないから」

「障がいのある子供を、育った場所から離れた養護学校などに行かせる分離教育は、他の子供たちにとっても不幸である」統合教育についての、その論文を読んだ高校生が感想を書いた。「そうは思いません。今の日本にはお金がなく、制度を作る余裕もないから」

障がい児の義務教育化によって、養護学校と卒業後の施設が整備され、地域から障がい者が消えてしまった。自分と同じ人間として見られない関係ができてしまった。発起人の上田さんは、上の話を聞いて愕然とした。「人と出会う」セミナーを始めるきっかけの一つ。

セミナーの主催は「インクルーシブ社会を展望する研究会」となっている。難しい。(この名前が「人と出会う」いちばんの障碍になっている気もする)インクルージョンとは何か。障がい有る無しで「分けない」ことであり、誰ひとり同じではなく「分かれている」ことを認め、異なったまま受け入れる。

参加者のひとりが「特別な配慮の必要なこども」という表現をしていた。配慮はどの子供にも必要だし、それぞれ違う。「ノーマライゼーション」との関係は・・、「インテグレーション」との違いは・・そうして、学生は資格試験の暗記項目に見えてくる。施設職員の脳内では、現実の仕事とつながらず忘れられる。

しかし、福祉職資格の人材養成を主としたカリキュラムや日々のサービス業務をこなすだけで精一杯の若者が沢山いることも事実だと思います。
そこで、これからの時代を担う学生・若手の福祉関係者の皆さんと障害当事者・行政・現場スタッフの皆さんが「人」として出会い、共に普遍性のあるノーマライゼーションインクルージョンのマインドを学ぶことにより、今後のインクルーシヴ社会を実現する原動力になることを念願し、本セミナーを企画しました。(企画の背景と理由より)

了承を得て資料をのせる予定です。自分で概要を説明しようとしたけど無理みたいだ。