日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

さよならメガワールド

2泊のメガネなし旅で変わったこと。

小学校の3年からメガネをかけている。空気のようだし、体の一部のようにも感じる。無くすことなんてなかった。

3連休かと思っていたら翌月頭の休みも足して4連休だと気づいた。友達のいるアメリカに行こうと思い立ったときには良い便もなく、アメリカ滞在時間が40時間しかないので止めた。インフルエンザのニュースを見ると止めてよかったと思う。友達が心配だ。
コンタクトを買いに行く。ネットで仕入れた知識によると、最近は通販で安く売られているので、眼科で処方箋だけもらって買う。9時に起きてすぐ近所の眼科へ。すでに満車の駐車場で、おそらく院長夫人が自家用レクサスの前に駐めさせてくれた。

レンズ買うならいいけど処方箋だけはダメらしい。診察開始で1時間待ち。これだけ患者さんが多いとコンタクト検診は煩わしいだろう。ぼくが医者ならそう思う。

駅前のコンタクト店に付属した眼科へ行く。「付属」っぽいから空いてると思ったら、駅前だし週末も開いているから人気だった。そういえば僕も使った。

4年前のカルテが残っていた。検査後の診察で、さっとカルテを見て、まるで昨日診たように威厳ある口調で「経過は問題ないようですね」と語れる医者はすごいと思う。コンタクトを作るつもりで来たので「それ何の話?」と思った。びっくりした。「ドライアイなのはご自身で分かってらっしゃるでしょう」知らんかった。眼科にいた2時間のうち2分の診察ですべてお見通しである。

3時間無料駐車のうち2時間15分眼科で15分コンタクト店にいた。残り30分で何か食べようと思ったけど、最近散財が過ぎるので止める。

30分コンタクトをつけていて、昔コンタクトを止めた理由を思い出した。異物感で全てのものごとにヤル気がなくなった。それがドライアイだったのか。メガネが要る。

「メガワールド豊田本店」というのが町外れにできていた。店頭の価格は最薄非球面レンズ代込みらしい。ヘビーユーザーの僕の感覚では、最薄レンズ一枚の値段で全部揃う。なんだこれ。

1万円のを買った。無くしたら買えばいい。もう1,2本買っておこうか。

それまでは体の一部だったから一番自分に合うものを長く使った。義足に近いかもしれない。例のアイメトリクスは10万くらいした。無くしたら、身を切られたようにオロオロするはずが、その暇もなく東京へ行った。

矯正器具がなくても、不便だが楽しいこともある。数少ない、必要な場面はある。そこだけ矯正すればいい。安物でもいいし、壊れたレンズ一枚ポケットに入ってればいい。何がないと困るのは変に依存していたからで、「メガワールド」からずっと出られなかった。

実家に電話したときに、その辺のことを話そうとした。「コンタクト?あなたはメガネが似合うのに」親が言ってはいけない。半分はあなたの顔だ。将来は「あなたはズラが似合うのに」と言うのかな。

メガネ屋にも眼科が併設していた。ガラガラ。最初からここでコンタクトも買えば良かった。受診料は店が持つらしい。

広告だけ見ればうさんくさい店なのに、良い店員さんだった。視力測定で出てくる「緑と赤をどっちか選ぶ」のはどういう事?弱視って何?などなど質問に図解付きで答えてくれた。あの眼科先生にはとても聞けない。

要するにピントが合う一点というのは無くて、目の「レンズ」を通るとき光の色によって屈折率が違う。真ん中の黄色で合うように矯正レンズを調節する。緑と赤が均等に見えればいい。ナイスな店員さんは、それを、こう語りはじめる。

「虹の七色というのがありますよね?」