日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

裸眼ツアー

22日に職場の宴会があり、家に帰ったらメガネがなくなっていた。

すぐに寝て、翌朝二日酔いで、学生のころバイトの先輩に連れていかれた釣り船から10年ぶりに、胆汁が出るまで吐いた。

モウロウとしながらも、適当に触診し肝臓あたりが熱を持っているのでアイスノンで冷やす。大昔に何かで読んだ知識がよみがえる。記憶って面白い。早く治った気がする。

24日にバスで東京へ行く。たくさん人に会ったけど、裸眼視力0.06で何も見えてないとは誰も思わなかっただろう。出発前、古いメガネの入ったケースをカバンに入れたけど、中身が入ってなかった。
新宿に着く。金曜日の夜の新宿なんか人間が多くて気分悪いのに今日は顔が見えない。視線がない。それは良いけど、待ち合わせ場所の西口を人に聞こうとしても、表情がないと難しい。

音はよく聞こえる。西口地下通路からドラムが聞こえる。長髪の男がコンガを叩き、女が髪を振り乱して歌う。顔も見えない。ああいう音は安心できる。

派手に立ち上がったばかりの新宿ユニクロも、僕が感じる「光の量」では田舎のパチンコ屋に近い。地下街では大きなポスター広告も凝ったディスプレイも目に入らない。かろうじて大きなフォントが判別できる10メートル先の、路線案内が吊られている角度に顔を向けて歩く。なんとかなる。

人を車で追っかけるハプニングもあった。運転を代わることはできない。歩きで移動中「あそこに案内があります」「こっちの方が近いと思います」、そういう協力はいっさいできない。ストレスは少ないが、もどかしい時間も多い。

トウキョウ裸眼ツアー。東京では見なくてもいいものが多そうだから、試してもいいかも。田舎では違うかも知れない。自然の中ではもっと感度を上げる。環境とのバランスで視力も決めたらいい。

帰りの東京駅発のバスへ急ぐ。

新宿の地下のジューススタンドに大前研一に似た貫禄のあるおじさんが立っている。「はちみつとレモン(コラーゲンたっぷり)」の札の下がったミキサーの頭を「これ、これ」と言いながら手のひらでポンポンたたく。通り過ぎるとき、「これいーい?」奥の店員を、甘えた感じで大前研一が呼ぶ。

視力0.06は見えない訳じゃなく境界をなくす。混ざりあう音のように物が見える。

追加:眼科で測ったら0.06くらいと言われた