日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

迷惑な休日

高知へ。帰省は半年ぶりくらい。帰るたび新しい一面を発見する。高知は面白い。


桟橋大橋の渋滞中に撮った。「麺の夜明け」みんな龍馬が大好き。「高知へ帰ったんだ!」と実感する瞬間です。

イングリッシュガーデンハウス

地元では有名なバラの庭園のなかのレストラン。前に書いたデコポンの名品を作っているところ。

金曜日に母親と出かけるまえに、母「定休日かどうか調べなきゃ」息子「金曜に休みはないんじゃない?」という会話が玄関であった。やっぱり定休日だった。

駐車場をうろつく母子が不憫に見えたのか、家の方が声をかけて下さった。庭に店に畑を家族で切り盛りしている。月曜を休みにしたら美容師さんが困ると言い、木曜を休みにしたら医療関係が困り、金曜定休にしたそうだ。それで僕らのような勘違い組が困る。

デコポンと水晶文旦を試食させて頂いた。
デコポンは外皮が薄くぴったり張り付いている。前のとちがう。聞いたら、木の上の日の当たる実は皮が厚く速く育ち、下についた実は薄く時間をかけて育つ。

文旦は普通のを食べなれていると全く別の果物だった。溶けるような。ご主人が何十年かけてたどりついたものだそうだ。

ベストの品種とベストの環境と技術を使えばおいしくなるけど、ベストではない。収穫時期は「完熟」が良いけど、それはベターで、ベストは数日しかない。少しづつ味が良くなって短いピークを過ぎると落ちていく。(念のため、ご主人はベスト、ベターとかいうしゃべり方はしない)

見極めるのも大変だけど、それより、出荷できない日もあって普通の商売に乗らない。だから会員制で、月々少しづつ旬の果物を送るようにしている。じっくり待つからか、味を追求した結果外観は少し劣る。市場では値段が下がるそうだ。冗談みたいだけど。

朝は家で、ここの温室小夏を食べた。ここの文旦は小夏に近いと思った。身が詰まっていて柔らかく、味は甘くて濃厚で。柑橘類を極めると似た感じになると思った。ここのは何でも別格にうまいので、そんなぜいたくな問題も起きる(貧弱な味覚のせいだけど)。デコポンの香り、文旦の味、小夏の皮の甘み。だからこそ最後に残る個性が際だつ。

「来てくれる人は、はるばる来てくれた親戚だと思って迎える」それで迷惑な客を拾ってくれた。独特な雰囲気に飲まれてしまったので書けない。映画化されそうな御家族です。

アートセンター画楽

「はりまや楽舎」の「画楽」さん。はりまや楽舎は「有限会社ファクトリー」の福祉部門です。名前がいい。

福祉関係のネーミングはユートピア的な世界に入りがち。太陽系は「ひだまり」とか「サン」なんとか、花系はたんぽぽ、ひまわり、人間関係編は、だんらん、なかよし、ニコニコ。あいまいで楽しげな感じを出す。はっきりさせようとして、なんとか「センター」なんとか「学園」「コロニー」とやってきた反省だけど気持ちわるいのは変わらない。

本当の意味での「デザイン会社」なので、広告も作るけど、町の暮らしや、生きていくために必要な、目に見えないものもデザインする。「デザインできないものはない」とパンフレットに書いてある。画楽はおもに障がい児が芸術活動する場で、高齢者のグループホームもある。企業が「社会貢献」として、おまけで手を出す福祉じゃなくデザインの本業の中にある(と思う)。

ショップもやっているので暇人が入りやすい。あわよくば、と思って子供がたくさん来るという土曜日に「ショップを」のぞきに行って、そのままご好意で半日見学してきた。

言葉じゃうまく説明できない。今度は写真を撮っていいか聞いてみよう。

男の子が厚紙とビニールテープとマジックで黙々と量産していた「ジュース缶、酒瓶、シャンプーボトル、各種容器のダミー」シリーズが気に入った。

作品が優れていればいいってものではないのは分かる。「画楽プロジェクト」という展示会では、一般の若手アーティストと画楽のアーティストが協同で作品を出すそうだ。見たことはないけど、ぜったい一般のほうがカスんで見えるはず。よく見せようとする気持ちはすぐに見抜かれそうだ。一般アーティストは大変だと思う。