ホームシアターできた

２ヶ月前にオークションで落したエプソンのプロジェクターは２時間上映したところで壊れた。出品者はどんなタイマーを仕掛けたんだ。初期不良ともいえないし。学生時代友人がタイで買ってきた「買って24時間で５時間遅れる」Rolexの偽物のことを思い出した。買うときは合っているように見える。これも技術だ。「触ってもいいぞ」くらい自慢げに差し出された時計を見て言葉につまった。「タイってこんなに時差あったっけ？」偽物でも値は張ったようでショックは大きかったようだ。2万円で本体を買ったけど、ヒビの入ったランプを交換するのに９万弱かかるそうだ。
今度のプロジェクターは３万円で明るさはエプソンの1300lm→2000lm にアップした。メーカーはPLUSという国産のよく知らないところだけど交換ランプは半値だった。これ大事かも。DLP方式という良い方の投影方式で、死にかけのエプソンとは別物のコントラストだ。

9,000円だけど5.1chスピーカーシステムも買った。失敗落札コストも入れて６万円でできた。すごい時代だな。

捨てずにいた何が入ってるか分からないビデオを出してくる。高校のとき友人に録ってもらったMTVのUnpluggedと映画『ライトスタッフ』を観る。MTVはPearl Jamだった。十何年ぶりのPearl Jamはかっこよかった。当時彼らは旬のバンドだった。仙台でのライブに学校休んで行きたいと思ったけど全く手のつけようもなかった。『ライトスタッフ』は３時間あるから３倍速で録るしかない。ひどい映像だったけど、大事なのは画質でも音質でもないと知った。引き延ばせばボケるしガタガタ揺れるし、一瞬止まることもある。音もサラウンドではなく、ただ部屋中に爆音が響くだけだ。それで十分幸せだ。ちょっと没入できればいいだけだった。

『大魔神』『宇宙人東京に現わる』『透明人間と蝿男』を借りてきた。なんでこんなの借りてしまったんだろうか。きっといい出会いがあると信じて。

追記

翌日「カラスの飼育」鑑賞。すばらしすぎて畳の上で寝てしまった。（９月なのに何もかけずに朝まで寝れてしまうなんて変な気候だと思う）。起きてプロジェクターの電源を切っていないことに気づき焦る。寝返りでコンセントを抜いていたらしくセーフ。でも冷却ファンは止まっただろうから心配だ。

これは安アパートの四畳半ではなく立派な映画館だと思う。規模や設備は最低でも50インチaquosや、まして19インチPCモニターとは違う。ジャンルが違う。大きいのがいい、部屋中から聞こえるのがいい。もっと言えば投影されるのがいい。影が入っちゃうのがいい。ホコリの筋が見えるのがいい。どうでもいい。映画はこの環境で見るように作られている。たまらんええ気分だ。