『変えよう! 日本の学校システム 教育に競争はいらない』1
制度が悪い
不登校の原因は「制度問題」 米国では起きない。フリースクール
スウェーデンは生涯教育
デンマークでは教育を受けさせる義務はあっても、「就学義務がない」
「学校と教育方法が合わないだけで、この親子がここまで追い詰められることはない」
「一方通行的な集団授業に対する反省は世界中で起こっている」
「一本道を、子供をほめたり脅したりで頑張らせて渡らせるだけなのだ。その綱はそう細いわけでもないが、落ちたらそれまでである」
セーフティ・ネット:何歳になっても義務教育の内容を無料で教えてくれるシステム(欧米では)
デンマーク
「教育は自分たち(保護者、住民)のもの」不登校問題はない
私学には、運営費の75%の補助金(!)
12%が私学に通う。
親が簡単にフリースクールを作ることができ、補助金も受けられる。
高等教育?も大学まで無償
グルントヴィ(18世紀)
- 民衆教育の父
- 「義務教育は怠惰と無関心を生む」
- 「親の教育権を国家に侵されてはいけない」
- フリースコーレと呼ばれる「暗記や訓練によらない自由な学校」を作る運動がおきる
13歳までは点数の試験を行ってはならない(無競争、点数評価しない)
児童の国際的な学力調査では先進国の平均、成人ではさらに高い
学校教育法
新憲法では「教育を受ける権利」、それ以前は「義務」だった。
子供を家から出したくない親から引き離すことが将来的には有益な場合が多かった時代、昭和22年に制定。
不登校問題は根本的には「自分にあった教育を請求する権利」を保証しなかった法制度の問題。「義務教育を受けさせる権利」とセットで以下の権利がないと、行き場のない人が出てくる。
- 教育を請求する権利
- 教育が柔軟にできてくる権利
(巨大なシステムにこそ、社会の変化に適応して変化していく機能を初めから組み込む必要。後から変えるのは難しい。教育はそれをコントロールする人も、システムの一部にしてしまう。正しく評価できない)
高校受験
欧米諸国ではもっとゆるい。試験がない。
中学で進路を決めるのは、発達における大きな個人差を無視している
作者のスタンス:
- 「職業でいえば天職、お金をもらわなくても没頭できる、にたどり着くことを助けること」
- 「社会としては人々の才能と職業の調整がうまくいって、マンパワーが最大に引き出されること」
作者の見つけた4つのタイプ、好み:
- 体を動かす
- モノ
- 友だちと遊ぶ
- 頭を使うゲームに没頭する
教育は「誰に言われなくてもやること」とかみ合うことが大事
(少数のエリートが引っ張るのも単純にマチガイじゃないが戦時の体制に見える。少子化時代の新しい教育像は「すべてのマンパワーを最大化」というのは賛成)
入試「上から何人」を続ければ同じ
しかし「入学資格のみで合格」じゃ生徒があふれて教室がパンクしないか?
- 合わなければ、すぐに願書を出して大学を移動できる。
- 大学はすぐに留年させる。その分入学者を多く取れる。
- 生徒は資格があればいつでも大学に入れる。ヨーロッパの平均入学時年齢は26歳。
- 大学入試の資格化と生涯教育の推進はセット
- 大学教育が無償(!)なのも生涯教育とセット
入試の無い国オランダ
入試による動機付け無しに小学から高校まで
高校卒業資格でどの大学にも入れる。大学入学者は毎年変動する。
医学系大学などは選抜あり。以前はくじびき。今は高校での評点高いものを優先⇒くじの確率が変わる(さすがオランダ合理的)
次はオランダをもっと詳しく