日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

島根原発2号機の話

何ヶ月か前の仕事の空き時間に、むかしは仕事で工場やプラントを設計していた、と言っていた人が、帰りぎわに思い出話をはじめて、帰るのが1時間遅くなった。

一番の大仕事は原発の配管なんかの設計だった。ああいう大きな施設の建設には計画と実際の「建設」作業に何十年もかかるらしく、その間の変更や拡張で、初めの素案と出来上がりはまったく違うものになる。将来の変更を予測して配管構に余裕をもたせる。銅線が光ファイバーになったような技術の進歩にも合わせて全体が書き換えられることもある。原発はずっとややこしいことがあり、危険なモノを扱って危険なことしてる区画は避けて通す。たとえば、ある装置が一部屋となりに移動しただけで何倍の距離を大回りすることにもなる。

高専を出て、当時(20年まえ)技術職は引く手アマタ、電力会社の募集も見たが、一日中メーターをながめてる仕事、より後まで残る大きなものを作りたいと思い、大手プラント会社に入った。その原発の仕事では休みが半年で一日(!)だけで、3畳の独身寮と会社を往復するだけの毎日だけど充実して楽しかった(遠い目)。

電力会社?島根?(メーター?)それ、ジュンイチの仕事場じゃないか。ジュンイチがいるのは何号機だろう?その人は2号機の設計だったそうだ。地震が心配ですね、と聞いたら、他は知らないけど、2号機は何が起きても大丈夫だ、と断言していた。原発を作るとなると、大手のプラント会社に交代で発注することが多く、一つづつ会社のポリシーが現れるそうだ。2号機は日立、見た目は重厚で野暮ったいが質実剛健で安全性にはストイックにこだわる。○○のは見た目キレイに作られてるけど、いざという時には要求の何倍も余裕を持たせて作ってるウチの方が・・ね。

原発には4重のセイフティがかかっていて、それぞれの配線、システムはできる限り分離させてるそうだ。いろいろ問題もあるようだけど、作った人の言葉を聞くと少し冷静に見られるように思う。とりあえずジュンイチが地震ですぐ「蒸発」してしまうわけでは無さそうで、よかった。