日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

賢者の贈り物

今朝の最低気温は4.3℃で、明日はもう少し冷える予想だそうだ。

昨日から急に空気が変わった。10時すぎ自転車で帰る途中、風を受ける指先が寒さでこわばる。3日前の南国土佐は11月なのに半ソデという、暖冬で豊作だと蒲郡のみかん狩り園のスタッフが笑う、変な気候の平成17年だけど、これからは本当に冬になる。ストーブが要る。さっそく今夜要る。ストーブは玄関の前にゴミ袋に入れてある。灯油は11時閉店までに隣のスタンドに買いに行く。

家に着いた。いつものイスに落ち着いて自転車こぎの体温が下がる前に点火したいが、灯油タンクが見あたらない。ストーブの上に乗っているか下敷きかの必ずどちらかだと信じていて、全く予想外だ。善意の大家さんが勝手に処分した可能性もあり1階のゴミ置き場を見にいく。退去時にのこされた古いストーブが数台ある。ストーブは足りてるので戻ろうとすると、友人宅のドアの前に新しい灯油タンクを見つけた。

気分的に対価を払う気になれず、少しでいいからタダで分けてもらうつもりだ。「タンクが無くて灯油が買えない。とりあえず今日の分1リットルか2リットルちょうだい」とんでもなく灯油が高いご時勢に迷惑な話だ。「今夜は冷えそうでさ」という哀願調の訴えにすぐ「そうだよな」という言葉が返ってきた。やさしい男だ。

「寒いもんで灯油買ったんだけど、俺さ『シュポシュポ』持ってなくてさ、ストーブ使えんだよ・・」シュポシュポは手動灯油ポンプのこと。ぼくに同情してくれたんではなく、大いに「共感」してたんだ。「じゃあシュポシュポ貸すよ。俺にはシュポシュポしか無いんだから」こういうのをWin-Winの関係というのだろう。けっきょくストーブのタンク満タン(5リットル)にしてもらった。ありがたい。