日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

さよならエース(1)もう走れない

三角表示板

先週のこと。東名高速を100キロで走っていて前輪がバーストした。

バン、という音のあと急にスピードが落ちた。ガガガと何か引っかかってるような音がして、パンクだとは思わなかった。路肩にたどりつきたいが、追い越し車線にいて路肩は遠い。振り返るとトラックが列で突っ込んでくる。メンタルに、さらに遠い。列の中にパトカーがいた。赤色燈が回っていて、声が聞こえる。たぶん「路肩に寄りなさい」だったと思うけど、アドレナリンが出すぎてて記憶がはっきりしない。

「タイヤって針金入ってるんや」バリバリに破けたタイヤを呆然と眺めていると、警察官が駆けよってきた。いかなる所以か存じませんが、心強いかぎり。別の事故を調べにきた警察で、その事故の破片を踏んだのではないか。つまり僕の責任じゃない。「急いでるのに困ったものですねハハ」と笑って、つい今まで半泣きでハンドルにしがみついていた自分のプライドを取り戻そう。

別の事故はあった。でも、僕のパンクは関係ないらしい。

「高速走るときは、ガソリン、冷却水、空気圧の3つをチェックしてもらうことになってます。そうじゃないと走れないんですよ。」自己責任ということ。
「スペアありますか?自分で直せますね?」どうにか・・
「三角表示板出してください。ない?あぁ、じゃあ車停めとくので、その間に直してください」どうも。でもちょっと手伝ってよ、怖いよ。
「話聞きたいので終わったら次のパーキングに入ってください。あぁ免許証もう一度見せて(メモする)」なんの話?

愛鷹PAでは、別の事故処理のため20分待たされる。

「お待たせしました。今回『三角表示板不携帯』ということで書類を作ります。間違いないですね?」
「6000円を期限までに振り込んでください。もし遅れると職場や実家の方に連絡が行く、ということです」

その時はハイハイ言ってたけど、3時間ほどしてから腹が立ってきた。

スピード違反

3日後の朝、家を出て500メートル走ったところで止められた。スピード違反の検問だった。脱力。「待合スペース」へどうぞ、とニコニコ棒を振ってくれるが、ハンドルが重い。「今は」いろいろとマズイんです、今は。

免許証を見せろというが、それが一つ目の問題だ。家を出るとき(免許が入ってる)財布が見あたらなかった。お金を使う用もないし「昨日車に忘れたんだ、そうに違いない」と自分を説得して出てきた。急いでたから。

心にやましいことがありすぎて自然と笑顔になる。免許証忘れたことを申告すると、意外にも「取りに戻っていいですよ」という返事だった。スピード違反は2度目だけど、いつも対応はやさしい。気持ちよくお金を落としてもらおう、という営業方針なんだろう。

じつは車検が切れている。おととい切れた(乗らないつもりだった。自転車がパンクしてやむを得ず)。免許なんか小さなことだ。ということは強制保険もない。ウインカーに穴あいてるし、スペアタイヤはパンクしたままだ。家へ走りながら頭が痛んでくる。近所の人の車に乗り換えようか、車検証渡しちゃったか。

駐車場でハンドブレーキの下に落ちた財布を見つけ引き返す。車検は知らなかったことにしよう。免停くらい構わない、ガス代高いんだし、自転車に乗ろう。しかし、一体いくら取るつもりだ。今月、というか来週(支払期限は一週間)生きていけるだろうか。貧しさが身にしみる。

観念して「営業車」に乗りこむ。免許不携帯3000円はマケてくれるそうだ。「セット購入」した分のサービスか。つぎの言葉を待つが、車検のことは出ない。「じゃあ車検証お返しします」さりげなく、すばやく、奪い取る。20キロオーバー15000円なり。

ダラダラと続きます。