日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

御岳登山記(3)・哄笑

濃いガスのせいで遠くは見えない。最高峰「剣が峰」までずっとそう。

大きな雪渓が残っている

「大滝山頂」まで登りつめれば「剣が峰」までなだらかな尾根を登っていくだけだ。でも「なだらか」で特徴の無い地形は落とし穴で、道を見失う。斜面の雪渓の踏み跡をたどろうとして変だと気づき、コンパスで確かめ尾根沿いの道を見つける。踏み跡の主は尾根の強風を避けたんだろうか。などと通ぶっていたら、再び見失う。山頂小屋の裏に出るまでは、燃えないゴミだらけだった。山小屋経営の裏側を見てしまった。

大滝山頂の石像。立派な神社と石像が並ぶ。どうやって運んだか知らないが、これまでの苦労が報われない気持ちになる。青く塗る余裕も憎らしい(?)

ビン缶ビニールなど山小屋の廃棄物の山

8合目の避難小屋で下山中の中年パーティーがいた。中に4人くらいいて、小屋の入り口に三脚を立てかけてある。あいさつした後、すこし歩いてから休憩がてら立ち止まって、小屋の外にいたオバさんに話しかけてみた。

僕「ガスが晴れませんね。上の天気はどうでした?」
バ「天気良くてね。景色なんかもう最高ですよ!」
僕「どこで泊まったんですか?」
バ「私らずっと五の池まで縦走してね、五ノ池小屋に一泊して、天気も良くて池もキレイで最高よ!おたくはどうなさるの?」
僕「山頂の天気しだいですが、できれば一泊して回りたいと思います」
バ「あらそう(仲間をチラと見る)マア頑張ってくださいネー、ッオホホホホホホホホーッ!」

突然爆発的に笑い始めて、どう返していいか分からず会釈して再び登り始めた。この後下山するまで、いや中津川を過ぎてラーメン屋に入るまで誰にも人に会ってない。そして、普段なら一人でいて色んな考えが湧いてくるんだけど、今回は何も無く何も考えない旅だった。気を抜くと、この無礼なババの笑い声が頭に響きわたり、かき消すのに苦労した。話しかけたのが間違いだった。それにしても全く意味が分からん、高山病の症状か。