日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

イン東京

行きつけの理容店=地域でいちばん安い店
今の店は、豊田ジャスコ近くのサークルK(深夜勤務が怖めの兄さんで、無言のレジに緊張した。しかも毎日彼だった)が潰れたあとできた「イン東京」というところ。カット1300円で頑張っている。(実家に帰ると1000円の店に行く。あと何ヶ月その店があるか分からないが、その姿勢と努力には頭が下がる)

安い店は雰囲気がいい。
どの客も「カッコよくなりたい」「個性的なスタイルにしたい」なんて思っていない。店の人も、そうする気はない。引き出しの中に「無難に見える」たくさんの組み合わせがあって、後頭部を見ただけで、その中から長短もみあげ数パターンに絞り込まれている。「短めに。」だけで、もう切りはじめてる。「やるべきことをやるだけです」という職人風情が良い。ボウズとかじゃないのに、最後までハサミを取らずバリカンで済ます名人?もいた。

「この人の個性を引き立てるスタイルは何だろう」と、いろいろ聞かれても「ドライヤー無くて、冬に風呂出たあと乾くまでが寒いから、短めに」なんて答えるわけにもいかず、お互いつらい。
オシャレは苦手だ。父親を見ていて、幼心にも、限りあるものに執着するむなしさを知ったのかもしれない。ただそこに居てくれるだけでいい、無くなるまで。

「イン東京」はただの激安理容店とは違う。店構えも内装も立派といえないけど、若手を集めたスタッフたちに値段以上の心意気がある。オレはこんな所で終わらないぜ、はいいけど、なんでこんなダサい奴の相手しなきゃならないんだ、という心の叫びまで聞こえてしまう。わりに上手で手際よくて安いから行くけど、かつての安らぎは減った。(つづく)