東北旅行・盛岡駅
足が痛い。十日ほど前、溝に落ちてカカトを痛めてから、ずっと足を酷使していたからな。盛岡駅の構造はケガ人に残酷だ。奥羽本線の一部が私鉄になったので、一階にある私鉄改札を出て2階からJR改札に入って、一番遠いホームに降りると従来のホームは工事中で、電車はこれまた遠いホームの端に停まっている。歯を食いしばってたどりつくと、車内は通勤客で混んでいて座れない。このごろは座るか、自転車乗っているほうが楽、という変なことになっていた。
早く降りてくれ、と祈っていると、本当に誰もいなくなった。つぎの駅が終点だという。宿泊予定地の田沢湖駅へ行く電車は、盛岡発の18時台で終わっていた。無人赤渕駅に降ろされたものの、もう動く気力がない。ホームで泊まることにする。