日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

東北旅行・汁か棒か。

八甲田山の急勾配を2時間休まず登ってきた。とっくに限界を超えていて、水のある店か駐車場を見つけて休みたい。おいしい物を出す店があればベストだけど、早く決めないと動けなくなる。最初に見つけた市営の野菜直売店に入ったが、食堂はなかった。しばらく芝生に倒れていて、そのあと持参した菓子パンと魚肉ソーセージで昼飯にする。コンビニのごみ箱をあさったほうが、これよりましなメニューになると思う。

再びこぎ始めると、すぐに別の店があった。もう十分休んだし、ここで時間とるわけにはいかない。しかし、「肉汁あります」という看板が見えてしまうと、心が揺れ始める。特に昨日から貧しい食が続いて、ソーセージが主食という状態だった。味はともかく、何の肉かはともかく、ニクジルという音が、本能的な欲望に訴えるようだ。店の前に数人いる店員のなかに、巨体を揺らして豪快に笑うおばさんがいる。「山の母ちゃんの店」という店名は、どうも本人らしい。あの人がかき混ぜる肉汁なら間違いない気がする。当時は食べることしか頭にないから、本気で苦しんだ。とどめに「ゆでトウモロコス」の看板。「ス」ときたか、なんか音に弱くなっていて、「し」の次が「す」だし、ずっとずっと進化したトウモロコシを思い浮かべた。しかし、道は急な下りになり、諦めきれないまま先を急ぐことになった。オプショナル・ストッピングと後悔ですよ、せんせい。