日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

東北旅行・妖精たちが見守ってくれる

弘前では旅で初めて1番ホームから橋に登らずに改札を出られた。今日はいい日になるかもしれない。自転車を組み始めると、背後に視線を感じた。老人が立っている。目の前の使われていないビルの関係者だと思って、すぐどきます、と言うと小さく首を振った。それから約10分、組み立て荷造りが終わるまで、ずっと無言のまま立っていた。

思い返せば、キツい坂を登りきった時、早朝の出発直後や夜道をこぎだす不安な気分の時にかぎって、「彼ら」が声をかけてくれた。彼ら、というのは主に中年以上の男たちを指すのだが、僕にとっては危なっかしい旅を見守ってくれる「何か」が、姿を変えて現れたように思える。で、旅で出会うおっさん達を「妖精○号」とひそかに数えていた。1号のつのだ☆ひろは、むしろ堕天使的な要素が強いが、赤いリュックの弘前4号は儚(はかな)げで妖精そのものであった。この先もまた会えるだろうか。

自転車屋でギヤを直してもらう。単純な原因でよかった。荷台の取り付けも調節してくれる。無口な店主だったが、最後に早口の津軽弁で約50文字分しゃべって笑顔で手を振った。全く意味が分からなかったけど、励ましてくれる気持ちは伝わった。


4体目を確認。荷造りが終わって声をかけようとすると、プイッと背を向けた。再び、じっと立つ。弘前駅


なぜか気になった巨大看板。ボロボロなのに、つっかえ棒して国道に向けているのは、看板業の宣伝のためか。逆効果では。黒石町


貧しい昼食。しかもこの先もっと悪くなる。南八甲田