日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

珍味

10時:何度か、おはよう、と声をかけると「・・おはよう」と返事した。寝たまま水を一口飲ませると少しセキが出たのでベッドを起こす。首が痛むようなのでシップをはる。母はおしぼりで顔をふく。兄はぼんやり『はなまるマーケット』を見ている。『デイリーママダス』の解答発表、カレーが日本に伝わった当時のレシピでは『蛙肉』が材料だった。疲れた兄を横にすると、こっちを向いて何か言いたそう。顔を近づけると「カエル・・の肉・・取ってきて・・」すぐ影響受けるなあ。とりあえず弟はインターネットで食用蛙を探してみた。TVで見るとなかなかウマそうであった。

14時:ドライシャンプー(水の要らないシャンプー)をする。横になったまま見えるところだけ洗うことにする。体の向きを変えたときに死角だったところをやればいい。ヒゲもそった。兄本人は頭のことなどどうでもいいようで、母がするままに任せていた。

今日は暖かく、薄く雲が出て外の光も柔らかい。電動ベッドを上げ、窓を開けて外が見えるようにした。気持ち良さそうにしていた。そばにいた姉に「もうじき帰るの?」と聞き「もう(退院して)家へ戻ってきたよ」と姉が言うと「・・ごめんね」という。どういうことか分からなかった。
その後姉が、何か食べたい?、食べたいものはある?、と聞いた。兄は聞き取りにくい声で『う』から始まる何かを言っている。何度か聞きなおして『馬』だと分かった。「他にはない?」ない。「サンドイッチやケーキもあるよ」いらない。本気か冗談かだんだん分からなくなってきた。

母が寝る前に兄のところに言って返事が無くてもいろいろ話しかけていると、兄の「おやすみ!」の一言で中断させられた。うるさかったらしい。実はちゃんと聞こえていた。