日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

何事もないのがプレゼント

夜の兄はいつも通り元気だった。朝3時に弟がのぞくとベッドから足を降ろして、ベッドの向きと「垂直に」寝ていた。姉に足を降ろすよう頼んだようだ。それから6時までどこが悪いわけでもなく寝たり起きたりしていた。当番の姉に聞いた話では、場面は試験勉強中で「この問題・・最初からやりなおすの面倒だなぁ」と悩んでいた。姉も姉で「私がやっとこうか?」と聞いたら兄「うん、やっといて」と何か渡した。姉がやっても意味ないと思うけどな。

ところで、これを書いているのは深夜0時ごろ、兄はピストル型にした指にあごをのせた撮影用のポーズで眠っています。クリスマスイブは平和のうちに終わりました。もちろん悪いことないんですけど・・。今日も小ネタが豊作で小ネタ農家としてはりあいがあるんですが・・。兄は僕の知らない場所へ引越しを始めたようです。話がかみ合わなかったり、聞こえてなかったり、僕に見えないものを見、聞きます。「さっきまで○○にいた・・」という瞬間移動は減りましたが、それも「こっち」へ戻っていないからじゃないかと。もちろん「こっち」は現実で、もう一方は「夢の世界」のことです。今日みたいに調子のいい日は、痛みで現実に引きもどされない分、引越しもはかどるようで、隣にいても遠くに感じます。(眠気で酔っているのでおかしなことを書いてます・・)引越しがすめば兄の生活の中心は夢の中で、家族にとっての現実こそ「夢の出来事」になってしまいそうです。兄には良いことかもしれません。しかし何か、下手に同情していたら、置いていかれたのはこっちの方だった、という騙されたような気になりました。
うまく言えませんが、向こうの方が一枚上手な気がして、日記を進める気になりません。(勘違いなんですけどね・・)

独り言はやめて日記に戻ります。
お歳暮でワインが2本届いた。兄に見せに行くと「今のもう」というので「今日は僕が肉を焼くから(忘れてて焼かなかったけど)、それに合わせて夜のもうよ。赤と白どっちがいい?」というと「両方飲む」そのうちウトウトし始めると、ゆっくり手が口元へ動いていく。見えないグラスを飲み干した。

再び目が覚め、「アムロ?」と聞くので2つ浮かんだ「アムロ」から「ガンダムの?」と怒られる覚悟で聞いてみたらうなずいた。「兄貴ガンダム好きだっけ?モビルスーツだったらどれが好き?」兄「・・シ、シャア。」弟「シャアはいっぱい乗ってたなあ。あまり知らないけど。」パソコンでファンのページを調べた。『それまでのジオン軍のMSは素手同然だったのに、ジオングにはメガ粒子砲が計12基搭載されている。ジオンの技術力が短期間で上がったということか』などマニアックな解説を読んであげると興味ありげに聞いていた。「兄貴の言ってるのはプラモデルのこと?」うなずいた。「意外と面白いかもしれんな。こんど探してくるわ」目を閉じてうん、うん、とうなずいた。ガンダムのプラモなんか今あるんでしょうか?

それから30分後のこと、「タカ、タカ」と呼んで、肩の下にはさまっている物をどけてくれと頼んだ。「・・ハタが、旗がはさまってる」「旗?なにそれ?」「・・ジオン軍の旗・・」夢とはいえ、一体何があったんだ!?弟「誰がやったの?シャアか?」ほとんど誘導尋問だけど、たしかにうなずいた。シャアも忙しい。

12時:一週間ぶりにシャワーする。その前に、特に母が気になっていた散髪をやった。散髪することには同意してくれたけど、長時間同じ体勢は嫌がるので、くしとカミソリが合体したような「すきバサミ」を使って早く済ませることにする。肌が過敏ぎみな兄は、髪がひっぱられるのが痛くて結局中断し後ろの毛が残ったままになった。