日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

「技術者」の仕事

要約するのは苦手なんだけど、「政策は脱原発でも縮原発でもいいけど、技術立国のトップが安易に科学技術を否定したらいかん」という感じ。

福島原発が世界に残すかもしれないひどい遺産: 極東ブログ

科学技術は善にも悪にもなるけど、長期的に見れば、人類が持つ他のどんなツールより着実に進歩し蓄積されていく。短期的に誰がどう使うかは「制御」できないけど。それを超えて、どうにか科学技術先進国のリーダーが「この技術は手に負えません」と言うのは技術寄りの人には許せないんだろう。

技術は、立ち上がって両手が自由になったヒトの重要なルーツかもしれない。最近は、技術を政治とか文系的なものが管理する時代。言葉の発明はもっと後だから、成り上がりとの確執の歴史は何千年続いてる。

自分が生まれた頃にスペースシャトルや宇宙ステーションの開発が進んで「宇宙開発」がブームで、大学に入るときにインターネットが普及しはじめた。宇宙開発の話は好きだし、数学がダメで頭打ちだったけどサーバー立てたりプログラム作ったりして技術の話はけっこう好き。(そういえばハレー彗星で天体観察もブームで、好きだったけど乱視が強くなってメガネでも星が分裂して増えたり減ったりするのでイヤになった)

mixiが流行りはじめたころ原発勤務の友人のコミュニティをのぞいたことがある。

技術に詳しい原発容認・推進派と、詳しくないけど感情に訴える反対派が激しくやりとりしていた。こういう場合は冷静な技術チームが圧倒的に優勢になる。科学の話は好きなので、説明は正しそうに見えたし納得もした。「もんじゅ」のてんやわんやぶりに対する非難もうまくかわしていた。でも、経済とかわからない日和見エコ派としては悩む。現実的に「もんじゅ」は難しいんじゃない?

反対派は、なんだかもうとてつもなく不安で怖い。推進派は「技術的に安全だし、リスクは他の技術も同様」と説明する。これだと議論にならないし反対派は負けるしかない。

何かコトが起きれば5年、10年、25年と「謹慎」していなければならない。サーバーでいったら「稼働率」の悪さこそが技術のリスクじゃないのかな。世間が許しません的な。安全が確認されても動かせない。技術も人材も停滞する。維持費はばんばん出て行く。社会不安とかは、技術的に分析できる話じゃないから評価に入らない。考えられる人ならちゃんと入れてくれよ。「技術的」なリスクはクリアしてても、「社会的」なリスクを評価すると使い物にならない技術かもしれない。

mixiの推進派には説得されつつ、こういう知識だけ持った理系の人がイヤになった。本当に科学的に考えられる人ならそんな言い方はしない。高木仁三郎さんは科学者として一流の人だったんだと思う。技術が産業になると、地域の人とかもっと多くの人が関わるようになる。技術を最大限に応用して社会の利益にしたいなら、技術と人をつなぐのも「技術者」の仕事になる。これからは。