日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

トイレさん

人に歴史あり、トイレに歴史あり。
夜帰るとトイレさんがお亡くなりになっていた。


トイレの建物は大家さんが作ったらしい。美しいタイル貼りだけ左官屋さんによるもの。

水道管はホース仕様だ。以前は冬によく凍結して壊れていた。氷の膨張を逃がすからもう心配ない。ホースと同時に蛇口仕様になった。節水仕様である。おしっこの濃度によって「スピーディ」と「しっかり洗い」を切り替えられる。機械が勝手に節水したら個人の意識は変わらない。毎日2、3回みずからの目で確かめ蛇口を調節する。新しいエコ技術だと思う。

半年くらい前に、右の便器の排水管から漏れが始まった。大家さんが耐水テープを巻いたり詰め物をしたりしていた。処置は追いつかない。床に見えるアンモニアの川が広がっていく。大家さん臭いキツイっす。

修理のため、排水管(床と便器の間の足)が外され「使用禁止」という紙が貼られた。秋の嵐が吹きこんで紙を剥がした。排水管のない便器はキャッチ・アンド・リリースするだけ。寝ぼけた住民は、ぬくもりをサンダルの生足に感じるまで気づかない。

そしてトイレの大改修が始まった。狭いトイレに手洗い場が2つある。順番にあたらしい流しに交換された。でも隣が洗面所だから誰も使わないんだ大家さん。台所の換気扇が動かなくなったときは、取り外されて穴が開いたままだ。たしかに換気扇より「煙突」のほうがエコで新しいかもしれない。でも便器はあきらめないで欲しい。便器にも光を、便器にも福祉を。

(小野田寮は基本的にDIYだから、黙って見ていたのは寮の精神に反する)