日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

変わり酒2種

熊酒

何年か前にとなりに越してきた韓国人が夕食に招待してくれた。そこで「どんどん飲んでください」と出てきたのがドス黒い「熊の胆(くまのい)酒」だった。それまで外国人と接する機会がなかったため、良きファーストコンタクトにしようと和食代表の肉じゃがとキンピラごぼうを作って参上した。

しかし、僕の料理には箸もつけない。いくら韓国だからといって「辛くないのはダメ」って理由はひどい(マズそうに見えたんだろうが)。「熊酒」は普通の焼酎に粉末状の「熊の胆(くまのい)」を溶かしてある。どうにか一口飲んだがもう受け付けない。強烈な苦味だった。頂いた料理も激辛で舌が麻痺しかけた。筆談などして言葉を教えあったりして楽しく過ごしたけど、異文化の壁は高すぎたようで、その後あまり話さなくなった。(その後会った異邦人は抵抗なかった。最初が一番ハードだったようだ)

きのう別の住人がやってきて熊酒を分けてくれるという。じっさいすごく高価なもので気持ちはうれしいんだけど、少し躊躇した。「どんな病気に効くんですか」などと質問をして、話をそらそうと試みる。あとでWebで調べたのも合わせて、いろいろ分かった。

万能薬。とりあえず何でも効くが、肝臓を助けるので酒が早く抜けたり、炎症や傷の治りが早くなるそうな。

http://www.rakuten.co.jp/f-easy/662504/662521/

はきけ(二日酔・悪酔のむかつき、むかつき、胃のむかつき、嘔気、悪心)胃弱、整腸(便通を整える)、食欲不振(食欲減退)、胃部・腹部膨満感、消化不良、食べ過ぎ(過食)、飲み過ぎ(過飲)、胸やけ、もたれ(胃もたれ)、胸つかえ、嘔吐、軟便、便秘

熊胆円 : はんごんたん since1690

二日酔いを予防
血液をキレイに。死んだ赤血球などを胆汁を出して一緒に排泄
便秘の予防、宿便の予防、肌荒れ防止

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ウルソの効能効果は、現在「慢性肝炎」「術後消化不良」「高トリグリセリド血症」「胆道疾患」「胆汁うっ滞型肝障害」「胆石溶解」「原発性胆汁性肝硬変」とさまざまですが、この中で、最もよく使われているのがC型慢性肝炎等の「慢性肝炎」です。

生薬名熊胆

清熱・消炎・鎮痛・鎮静作用がある。
1・解熱・鎮痙・鎮静作用に用いる。伝染病による高熱・痙攣、あるいは熱傷・刺傷による発熱・譫語には、熊胆0.6〜1gを内服させる。小児の熱性痙攣には、熊胆150mgで効果がある。
2・消炎・解毒に用いる。最近は劇症肝炎・急性黄疸型肝炎・肝性昏睡などに、熊胆0.3〜0.6gを茵ちん蒿の煎湯で沖服している。
3・このほか、熊胆を外用すると化膿症・炎症による腫脹に効果がある。セツに散布すると腫脹・疼痛が消退し、急性咽頭炎・口腔潰瘍に外用すると消炎効果がある。
4・眼科で消炎剤として用いる。眼の腫脹・疼痛・角膜混濁などをともなう結膜炎に、竜脳を配合した水溶液を点眼すると、疼痛を止め角膜混濁が改善する。新生児の結膜炎で、目やにが出て目が開かないときには、熊胆60〜90mgの煎汁で洗眼するか、少量を湯に溶いて点眼すると、1日数回で効果がある。
5・鎮痛に用いる。帯状疱疹に散布すると鎮痛する。胃・十二指腸潰瘍のはげしい痛み、外傷による腫脹・疼痛、胆のうの疝痛には、内服すれば効果がある。
6・最近、小児の急性腎炎による高血圧に試験的に用いているが、初歩的な観察では一定の効果がある。

肝臓ガンにも効くという噂もあって、いくら払っても手に入れたい人が大勢いる。それで、「国内では有害獣駆除に名を借りた熊肝(ゆうたん)めあてのクマの過剰な狩猟が行われている」なんて暗黒面もある。

http://www.geocities.jp/umi2001_2/tyouhen/yanji/bear.htm

肝を取るために熊を殺していたのでは高くつくので、
注射で熊の肝を抜き取っているんだそうです。
注射で肝を抜き取っているところは、撮影禁止でした。

猟師が熊を追って山を走り回るイメージとは違って、今は立派な産業になっている。熊の胆嚢を「養殖」している(すこし残酷なように感じるけど、どうなんだろう)。山深い岐阜の奥飛騨温泉で見かけた「くま牧場」が、冬は観光客が近づけない過酷な環境にあって「年中無休」でやっていける理由が分かった気がする。(注・たぶんやってません。ただ、どうやって経営してるのか不思議でしょうがない)同行した岐阜人が急に熱っぽく語り始めた。「小学校のころ遠足で行ったことがあって子供心にショックでした。クマしかおらんのですよ。他に何もないんです。もうどうしていいか分からなくて。」


酒に溶かすことによって吸収がよくなる(5倍だそうだ)。酒飲みの視点で見ると「悪酔いしない酒」でたくさん飲める。天然物は効き目が良く、値段も一頭分で何十万円と高価だ。住人の国、中国では天然の熊が少なくロシアから違法に輸入されているそうだ。隣人のように韓国人は熊胆好きのようで、現在韓国では熊が捕りつくされていて、ネットオークションでは超高額で取引されるらしい。

写真の酒の中に入っているのは朝鮮人参です。味は数年前のものより強烈で、においは「養命酒」で味は「正露丸」という感じ。

住人のビデオデッキに差さっていたテープが気になってしょうがない。「google:発情ヴァンパイア」。慣れない日本に単身赴任してもう3年経つといい、いろいろ苦労もあるようだ。朝鮮人参は「精がつく」そうだけど、じっさい良く効いてるみたい。

三河みりん

(つづく)