どろどろ天国
我が家の食卓の主食は、500グラム100円のスパゲティ、3袋100円の中華そば、じゃがいも、ごはん、の4品をぐるぐる回っている。最近ご飯をあまり炊かない。どうせ炊くなら一晩水に浸けたり、5合くらいまとめて炊いて小分けにして保存したりしたいけど、とにかく面倒だ。ずっと火を見とかないけないし、保存のためタッパーを用意してもフタがペアで見つかることは少ない。
ここ2、3日ごはんとイモ以外の主食を切らしていた。やはりじゃがいもは何か足りない、主役に準じるもので、再びご飯と向きあうことになる。炊く気はないから、いつもリゾットになる。5食くらい具を変えてずっと同じだった。「リゾット」なんて呼べない、米を煮た何か。これが正統なリゾットだと言ったらイタリア人に怒られる。頭の上で生地を回しながら追いかけてくる、イタリア人シェフの群れが思い浮かんだ。
チーズも余ってるから、と仕方なく作り始めたけど、飽きずに昼夜と食べている。昼夜昼と単品リゾットに水だけ。ついに噛むことや消化することまで面倒になったんだろうか。それよりも、あの魅惑的な食感が原因のようだ。
煮米が良いかんじにフヤけたところで(そういえば本物食べたこと無い。何が良いかんじだか)冷凍庫にいつも入っているナチュラル・チーズ500グラム徳用パックから一つかみドバッと突っ込んでグリグリ混ぜる。適度にネバりも出て、チーズの濃厚な匂いが立ちのぼる。てきとうに米を入れたらこんなに膨らむとは思わなかった。鍋一杯の流動体からまだブツブツ蒸気が沸きあがっている。こんなドロドロぐちゃぐちゃな物体を口に入れて喜ぶ俺。こんな俺はいったい。
罪かもしれないが、それにしたら健康的なほうだ。「背徳的」と「健康的」という2次元座標があれば・・まあいいや。これを書いてる25日夜もリゾット(大根など)だった。やめられられません。