日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

奇妙な夢

今朝みた夢には、前の日学校で会った人たちが総出演していた。唯一、先生はおらず、代わりに奇妙な老人が出てきた。夢も奇妙だったが、なんとなく幸せで、目覚めはよかった。

実家の裏に山を削った大きな空き地がある。そこに崩れかけた茅葺き(かやぶき)の古い家が建っていた。そこには僕が会いたい誰かが住んでいて、その日は後輩を連れて遊びにいくことになっていた。(宿屋だったのかもしれない)

家に入ると暖かく、暖炉が置かれていそうな広々して洋風な部屋があった。暖炉の火に照らされて、参加者は眠そうな顔をしている。例の、奇妙な老人がいた。しわくちゃで髪の毛は抜け落ちているが、老人にも子供にも見える。性別もはっきりしない。ヨーダほどではないが、変な生き物、と言う方が近いかもしれない。

そのじいさんは心から僕らを歓迎してくれているようだ。床に座るタイプの大きな一枚板のテーブルに案内したあと、僕を呼んで、買い物を頼んだ。もてなしたいが、家に食材が無いから、近くの店でブタ一頭と野菜を買ってきてほしい。なぜブタか、とは聞かない。そこでは普通のこと。

このじいさんに頼まれると断れない。昔からよく知ってる気がする。夢から覚めてもそう思う。両親か兄弟か、自分の子供かもしれない。親しいはずなのに、相変わらず変な生き物でもある。しなびた野菜か、木の根にも見える。

外に出ると、そこは少し高台になっていて、海が見下ろせる。海までは1キロくらいか。その間はずっと田んぼか畑で、海沿いの道に家が何軒か建っているのが見える。きっとそこに店があるんだろう。道は無く、小学生のころの寄り道のように、畦道(あぜみち)を通り、畑の石垣を降り、水路を飛び越えた。

ひとつ目の集落に店は無かった。海に近いほうに別の集落が見える。今度も道は無く、登ったり降りたりしながら、やっとたどり着く。しかし、そこはほとんど廃墟で、人気がなかった。木造の古い家々は戸が外されて中には家具のひとつもない。誰も住まなくなったというより、すべてが未完成のまま打ち捨てられたようだった。そこで何かしたか見たような気がするが、思い出せない。集落を抜けると砂浜に出た。

来た道を戻る。日が暮れてくると、なぜかすごく不安だ。家を出てから、ずいぶん時間が経ってしまった。あまり待たせると、じいさんは衰弱して死んでしまう気がする。家の前の坂まで来ると辺りはもう暗かった。坂の下で十字路になっていて、来るときは気づかなかった横道の先に灯りが見える。なんだ、近くの店ってこれのことか。屋台がいくつか出ていた。

大きな木のオリにブタが一頭入れられていた。これを買えばいいはずなんだけど、想像していたブタより大きくて立派過ぎる気がした。なんか高貴な顔をしたブタだった。背中に金色のタテガミが生えていた気がする。(それってイノシシじゃないか)じいさんが欲しいものとは違っていると思い、買わなかった。野菜を売る屋台もあった。商品は一種類だけで、「またたび」と書かれた紙を垂らした棚の上に、どう見てもヘチマがザルにたくさん盛られていた。「またたび」は、家族旅行中見かけたのがそのまま出てきたんだと思う。ヘチマは知らない。これも違うと思った。けっきょく何も買わなかった。

こんなに待たせて、しかも手ぶらだと知ったら大ブーイングだろうな。それよりも、じいさんはもう死んでいるかもしれない。後輩たちはとっくに帰って居ないだろう。オレはひどいやつだ。坂を登りきって家の前に立つと、灯りは消えていた。誰もいないのか、まあしょうがないか。

中は暗かった。しかし、後輩たちはまだいた。待ちくたびれた様子だったけど、寝たりマンガ読んだり思い思いに時間をつぶしていたようだ。いるとは思わなかったので少し驚いた。じいさんは生きていたが、やっぱりかなり衰弱していた。肩(のような部分)をかかえて何度も謝ったが、そんなことは何も気にしていないようだった。

それで目が覚めた。そのあと二度寝して、今度は寝覚めが悪かった。

# じゅんいち 『じいさんはお兄さんかもね。 いつまでも近くで見守っていてくれると思うよ。』(2005/1/15 19:12)

# あらき 『ありがとう。そうかもしれん。 しかし、長くてつまらん物を読んでくれてありがとう。印象に残る夢って、意味は分からんのに、納得はできるんだよな。不思議に。 多分、じいさんは僕を見守ったり許したり大目に見たりしてくれる、周囲の寛容な心の象徴なんだろうな。それも、いいかげん限度を超えて死にかけてる(笑) 夢全体は、生きてきた過程の縮図だと思ってる。で、このまま行くのか、変えるのか、やんわりと問い掛けられている気がする。その辺が面白いので頑張って思い出した。』(2005/1/15 20:8)

# 『なんかいい話だなぁ。ちょうど偶然にも友達の夢の話を読んだばかりだったんだけど、そこで夢辞典ってサイトが紹介されてたのでここにも張っておきますね。 http://hw.sakura.ne.jp/~yumi/dream/』(2005/1/19 1:44)