日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

留学生の発表会

寮生のボイントくんが出る留学生の発表会を見に行く。小さな集まりで昼までに終わると思っていたら、全学の留学生たち(の有志)による午後3時までスケジュール表を組まれた大きなイベントだった。1年だけの交換留学生にとっては留学生活の締めくくりになる。

朝8時に起きて、会場は八事だと知らされ、会のあとに先生の家での食事会に参加できることになり、気さくな先生家族のもてなしに皆うちとけて盛り上がり、寮へ帰ると夜11時になっていた。忘れがたい一日となった。

気づいたこと

  • 両手をジーンズのポケットに突っ込んだまま「みなさん、ご静聴ありがとうゴザイマシタ」というアメリカ人アダム。軽くアゴを突き出すジェスチャー付き。
  • テキサスの問題児ロバートは地下鉄大好き。便利で安いから。ある時名古屋観光に出かけ交通費が920円しかかからなかった、とポケットからつかんだ小銭を920円ぶん教卓にバラまいた。満面の笑みを浮かべ質疑応答へ。さっそく留学生の手があがる「地下鉄に詳しいなら、なんで一日乗車券を買わない?そのほうが安い」ロバート・ショック「ソレハ、ソレハ・・(黙る)今日カラ(まで)知ラナカッタ!!」
  • 「日本の外国人留学生の生活について」の石磊(せきらい)さんはすばらしい。日本へ来た中国人留学生のうち満足して帰国するのは半数、学費を稼ぐため週30時間のアルバイト(複数かけ持ち)と学校の往復で毎日が過ぎる。それを言い訳にするな、と。覚悟を持って来たのだから最後まで頑張り抜いてほしい。それがきっと将来の財産になる。質問の最後にも同じことを繰り返した。たしかに僕のまわりの留学生の多くは毎日が大変そうだ。表面上は明るく振る舞うから気づかなかったけど、今なら少し分かる。

石磊さんを含むアジア系10人で、日本語を教えるサカイ先生宅へお邪魔した。旦那さんは愛教大で中国関係の何かを研究している。中学生のひとり息子は研究者の父に中国大陸を1年連れまわされた過去があり人見知りしない。客の相手に飽きるとDVDで中国語のドラマを見始めた。歴史物。NHK大河ドラマのようなものですか、とおじさんに聞くと、むしろ水戸黄門だという。渋い子供だ。教養の語学の先生というと淡白な講義でやたら出席には厳しく人間味にとぼしいイメージ(すこし感情的になってます)を持ってしまう。だけど学校を離れて直接話を聞くと、強い意志と(そのひとつは多分日中のカケハシとなること)行動力を持つ立派な人だった。留学生も心強いだろう。

遅れて先生宅へ着くと準備が始まっていた。ボウルいっぱいに餃子の具ができている。餃子の皮を伸ばしたり具をつめたりは一般教養らしく、ボウルを囲んでメンバーは次々交代しつつも滞りなく形のいい餃子が生産されていく。みな料理が上手だ。女性陣もできるんだろうが、今回は男子たちが一人一品づつ鍋をふるって本格的な中華料理を作ってくれた。スパイス(たしかクミン)の効いた肉いため、マーボ豆腐、エビチリみたいな何か、夫妻からは鰻のちらし寿司とチキンのオーブン焼き、さらに知り合いの店に頼んだという北京ダックまで出てきた。豪華。

  • 自分の国では、小さいころから自分のことは自分でするようになっている。日本人と違って。う。
  • 皮をはがれた北京ダックを捨てようとするのをおじさんが止めた。もったいない、これがビールに合うんだ、と胴体の肉をはがす。残ったガラを捨てようとすると餃子マスターの女の子が来て、もったいない、首の肉がおいしいのよ、と少々グロテスクな長首を持っていった。残った頭はどうなるかというと、それは気持ち悪いからイヤ捨てて。首と大差ないと思うけど。
  • 中国のポピュラーなお茶うけは味付けしたヒマワリの種で、あの小さな種を一つ一つ歯で割って中身を取り出す。食べるスピードで民族が分かるという。漢民族なら一分間に26前後、朝鮮民族はそれより少ない。確かにごまかせない。僕は10個もむりだと思う。一分30を実演してくれた。リスみたいだ。
  • 片付けはしなくていい、というおじさんに、させて下さい、どうしても、お願いします、と食い下がっていた韓国人青年を駅まで送る。車中ではずっと無念そうな表情だった。こんな人まだ居たのか、まじめだなー。

↑は昨日のこと。今日は「中京エンターテイメント・チーム」の会合に出席。素敵だがアレな人々の割りにマメな朝9時半集合。牧場で鍋パーティー、キャンプファイヤー(!)、豊田市地域医療センター(?)、と盛りだくさんで帰り着いたのは夜10時だった。毎日これじゃ叱られそうだが、一緒に卒業する彼らを少しは知っときたいし。



ほぼ他人同士が40人。よくやるよホント