日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

TARO巡礼

旅 現実逃避は続く。今日のことで書けなければ、すこし振り返ってみよう。
ちょうど一週間まえ041107、岐阜へ遊びに行った。卒論がどうもスッキリしない自分のために、また、故郷に3年帰らずホームシック気味の留学生に元気出してもらう目的もある。

8時半に出発し犬山市をめざす。美濃加茂木曽川を渡る。「日本ライン」の看板について内モンゴル出身のボイント君に説明する。ヨーロッパのライン川の真似したんだよ(ちがったかな)。「分かります。アレと同じだね。日本カルピス。」すぐ「アルプス」に訂正したが、頭の回転が速い人だと思った。

ここまで1時間半かかった。そろそろ何かイベントはないか探していると、右手の切り立った斜面を見上げた山の上に、小さく城か砦(のような建造物)が見下ろしている。完全に戦闘用の城、さすが戦国の舞台だ。あそこを攻めよう。急な斜面で正面からは登れそうにない。タバコ屋のおばさんに「あの・・」と言いかける前に、登山道入り口と駐車場を教えてくれた。迷ったら皆ここへ来るらしい。

猿啄(さるばみ)城という山城が、高さ230メートルの山頂にあった。今は小さな展望台だけがある。信長が攻め落としたという。これを落とすのは大変だ。ボ君は兵糧攻めが効果的だとにらんだ。山頂で弁当中のおじさんと少し話す。今日のようにモヤがかかってなければ、御岳、乗鞍、木曽駒ケ岳まで見える。良い寄り道だった。早々に下る。

裏ルートから接近中
これで元気になってもらうハズだったが・・

本命の、岡本太郎作「若い太陽の塔」はモンキーパーク敷地内にあり入場料をとられる。ゲートの500メートル手前の個人駐車場の管理人に聞いた。太郎さんの本を出して、塔だけ見たいんです、と粘っていると、大きな声じゃ言えないけど、と断って、裏から山を越える道を教えてくれた。

MPの裏山は頂上に古墳がある。それをよける道があるが、そのうち無くなってヤブに入る。下から見えていた「太陽の頭」を探し歩きまわる。

僕も分からないが、楽しい空間なのはたしか

森を抜け、高さ30メートルの塔が現れた。展望台に駆けあがり写真(左)に納まってから、我に返ってあたりを見ると、下からは分からないが、ずいぶん荒れ果てている。作られたのは大阪万博の少し前で、もう30年以上経っていた。いろいろあって、老朽化して、今は打ち捨てられている。顔の金色も皮がめくれている。塔のある広場と、上がってくる道にはヒッツキ虫が生い茂る。太郎さんは古い味など認めないだろうが、登り口が閉鎖され誰もいないところで作品をひとり占めできるのはうれしい。

ヒッツキ虫をはがしながら山を下り、お互いの服を確認したあと、裏口からMPへ入る。名物揚げないカレーパンを買って、正門から退場した。(つづく)