日記など 2002年から

福祉の話題が多いです。東京都の西部・多摩地区が行動範囲です。

必要悪

あるブログでの原発の議論にコメントしてみた。公に意見を言うことはほとんどないので頑張ってみた。しかし、読み直すと幼稚すぎて恥ずかしくて最後まで読めない。

そこでは議論になってなくて、お互い一方的に反論してるだけだったけど、険悪なだけ破壊力のある意見が多く勉強にはなる。険悪な雰囲気に耐えることはできるようになった。

まず、自分をふくめた多くの人は「安定電源」を軽く見すぎている。電気の使用というと家庭のエアコンやTVを思い浮かべる人と、工場とか特に鉄鋼とか化学プラントをやる人、病院関係者と機械につながってる患者その人とでは話ができない。

あと「脱原発」という言葉が出ただけで反応する人がいる。「反」原発よりソフトに感じる気がするけど、その人たちにとっては違う。「反原発でも原発容認(推進)派」というのは矛盾しない。

なんかいろんな思い違いをしながら、もっと建設的な議論ができるはずなのに、どんどん悪い方に向かっている気がする。

原子力なんか良いはずがない。でも、その当時国を引っぱっていた製造業を、その製造業の基盤でより重要な重化学工業を安定して運用していくにはそれしかない。必要悪だけど他に選択肢がない(なかった)。原発維持の人たちの中には、現実的な解決を考えぬいて、原発を全体のバランスに取り入れたものを受け入れた冷静な現実派の人たちがいる。悪さをするので「脱」原発だ、て簡単に言うな。そんなことは分かってる。

放射性廃棄物の問題は、見方を変えれば、問題の元を集中管理できてるから他のエネルギーよりマシ」こいつは人間じゃないな、と最初は思った。でも、無茶な意見だけど本質はちがっていない気もする。

原発が「悪」で自然エネルギーが「善」なわけがない。多少マシかも知れないけど、エネルギーの周辺は悲劇ばかりだ。戦争の原因の多くは石油がらみと言うし、水力が発電の主流だったときはダムでたくさんの村を沈めた。バイオだと食料が不足するらしいし。

福祉での施設「必要」派と「脱」施設派に似ている。これはどちらがダメか分かりきってるけど、問題点は似ている。「施設はユートピア」また逆に「(少人数のも含めて)施設全解体!」という両極端の意見は勝手にやってもらう。でも、冷静に相手を理解して悩む人ももっといていいと思う。

必要悪のなかで働くので悪の一端をかついでいる。悪人になって少し強くなった気がする。